生きることは表裏一体

小説の賞を受賞したりなどもしたのでその日、その日で文章を書きます。僕の思った通りじゃなくて読んで下さる方、各々の捉え方で読んでもらいたいです。

もうええわ!

 ビル風なのか寒風なのか、はっきり分からない程僕の心はまどろんでいた。身体は起きていていも、心の中はずっと眠っている状態だ。

18歳で高校を卒業して、夢を叶えるためにその世界に足を踏み入れた。そこから14年間必死に闘ってきたつもりだ。この、14年間という月日は世間からみれば普通では無く異常な14年間に映るに違いない。けれど、そんな事は僕たちが一番分かっているんだ。人を「笑わす」という仕事が4、5年目からは世間に後指を指されて「笑われる」ように変わった。少し、結果を出せば周りの反応や態度は変わる。その結果をものに出来なければ、すぐに元の反応に戻る。

夢を追いかければ追いかけるほど周囲から殺される。そしてまた、自分を殺してしまう。

 儚くて、どうにかなるかも分からない夢を追いかける僕達は社会不適合者以外の何者でも無い。そんな事は自分自身が一番分かっている。

人並みの幸せは掴めないし、手に入れてはいけない。泥水をすすりながら努力している気になっているくらいが丁度良い。でも、時にほくそ笑みながらこちらを眺めてる奴らもいる。

本当は、笑みなど浮かべていないのだろうけれど、泥水をすすり過ぎた僕にはそうとしか見えない。天才を秀才を鬼才を僕は安易に、受け入れてはいけない。

 こんな、人間失格者でも人の感情はまだ持っている。間違った惰性的な日常を過ごしていても

恋はする。そして、失恋をしてやっと気づく。

そもそも人を好きになっていい職業では、身分では無い事に。

 世間は普通に働いて、人並みの生活を送れという。じゃあ、その普通は何なのだろうか。

大手企業に勤めることが、普通なのか。

結婚をして、子供を産んで数十年後には年金で余生を送ることが普通なのか。僕は、こんなに漠然とした普通を何故普通と呼ぶのか理解出来ない。しかし、自分の親でさえそれを言ってくるのだから恐ろしい。

でも、僕は自分が過ごしてきた14年間よりも

この世間の漠然とした普通の方が正しいという事は知っている。

 今、テレビで新しいお笑い界を築いたと言っても過言ではない芸人が写っている。

こいつらは、同期の芸人だった。

僕らは、どの賞レースでも彼らに勝っていた。

人生は何がどうなるか分からない。